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2005年7月 1日 (金)

ハズバナ、ナサバナ

恥ずかしい話、略してハズバナ。
情けない話、略してナサバナ。

僕の、情けない話をします。
ずっと胃のあたりに違和感があったことがありました。
これはもしかしたら、悪い病気かもしれない。
そう思うと、その不安はさらに大きくなり、ますます痛みは増してきます。
胃潰瘍? もしかしたら、胃ガン?
食欲は落ちて、仕事にもしだいに手がつかなくなっていきます。
病気で死んだ知り合いのことなども思い浮かんだりして、毎日がしょんぽり。
病院に行くのも、なんだか怖くて、忙しいのを理由にしてためらっていました。

ついに思い切って、病院に行って、検査をすることになりました。
苦しい思いをして、胃カメラまで飲んで。(ほんとにこれは苦しかった)
すると、まったく異常なし。
「えっ、先生、だってここ痛いんですよ」
すると医者は、口元に少し微笑みさえ浮かべていいました。
「そりゃ、毎日、そうやって押してれば痛くもなりますよ。押しすぎです」
「…………」
次の日から、痛みは、嘘のように消えました。

いま思い出しても、あのときは情けなかったなぁ。

で、なんで今日は、このハズバナから始めたかというと、これも脚本における登場人物作りのテクニックに使えるからなんです。

これを読んでくれているみなさん、僕がハズバナをする前と、ハズバナをしたあとで、印象ってかわりました?
たぶん、少し身近に感じられるようになったんじゃないでしょうか。
距離が少しだけ縮まったでしょ。

これを主人公の登場シーンに使うんです。
まず主人公の情けないところからはじめてみるわけです。

主人公を、お客(視聴者)の人と身近な人物にし、好きになってもらうのが、この作戦の目的です。
主人公は、われわれ作家が物語を伝えていくための、もっとも大事なパートナーてす。
彼を、お客さんにも、パートナーになってもらいましょう。

これさえうまくいけば、ストーリーの導入は大成功と言っていいでしょう。
あとは、主人公の思いのまま動いていってもらうだけ。
お客さんは、彼についてきてくれるはず。
彼と一緒に、物語を体験してくれるはず。

昨日の体感脚本講座では、参加者のみなさんに、ひとりずつハズバナをしていただいて、実際に体験してもらいました。
話をするまえと、するあととで話をした人の印象がどうかわったのかを。

この方法は、実人生でもけっこう役に立ちます。
距離を縮めたい相手がいるとしたら、その人の前で自分の恥ずかしい話をしてみてください。
恥ずかしい話をするということは、相手に、心を開かないとできません。
心を開いてくれる人を、誰も嫌いになったりしませんからね。
レッツ、ハズバナ、ナサバナ。

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