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2007年4月 5日 (木)

カリブ愛の詩

『メキシコよサラバ』

  旅のレポートも、これで最後になります。
  あと数時間後には機上の人になる予定。
 いまはホテルの部屋で、メキシコリーグのサッカーを見ながらこれを書いてます。
 ドスエキスというビールは、けっこうおいしいです。この三日間のお気に入りになりました。
 メキシコサッカーは、かなりレベル高いです。
 貧民層の人は、野球かサッカーでなりあがるしかないから、がんばるんじゃないかなぁ。なんかハングリー精神を感じます。

 カンクン入りしたのは、もう三日前になってしまいました。
 メキシコシティで、飛行機に乗り遅れちゃいけないと思って、空港に早く行き過ぎて、空港で三時間も待つことになりました。こういう時、一人だと暇つぶしが大変。
 人間観察も、三時間もやってると飽きてきます。

 カンクンの空港で、タクシーに乗ろうとしたら、寄ってきた客引きの口車に乗せられて、たった一人で8人乗りのバンに乗せられてしまった。
 もちろん値段は一人も八人も同じ。ふつうのタクシーの倍くらい払わされる。
 ちょっと悔しかった。

 タクシーの運転者が人懐っこくて、いろいろ話しかけてくるので、ポケモンの脚本家だというと、外国に住んでいる息子にわざわざ電話して、話をさせられた。
 息子はアニメファンらしかった。
 彼は、カンクンに出稼ぎに来てるという。
 みんながんばってるんだよねー。

『遺跡で迷子になる』

 二日目は、チェチェンイッツァの遺跡に行く。
 日本人のツアーに参加。
 アメリカ在住の日本人家族が二組、年配の御夫婦が一組、そしておれ。合計十一人。
 大型のバンに乗りこんで、遺跡を目指す。
 なんだか修学旅行気分で、おれはウキウキ。でも家族連れが二組ともおとなしいので、バンのなかではしゃぐわけにもいかず、しずかにしてた。
 こき季節、カンクンにバカンスに来るのは、新婚旅行以外はアメリカ在住の日本人家族がけっこう多いって、ガイドさんが教えてくれた。
 小学生と中学生の娘を連れてお父さんに話しかけてみた。
 彼のは、もう七年もニューヨークに仕事でいるとのこと。娘さんは、日本語よりも英語のほうが得意そうだった。
 
 三時間近く、ほぼまっすぐな道を行くと、ジャングルの中に遺跡が忽然とあらわれる。
 巨大な都があったらしい。
 ここにもでっかいピラミッドがある。
 やはり階段状になっていて、最上階は、平らになっていて、そこに木で建物を建てていたようだ。
 ティオティワカンの時も思ったのだが、当時の人々は背が低かったにもかかわらず、この階段の一段一段が異様に高い。
 なぜだろうと思っていた。
 その謎が解けた。
 これは階段としての機能よりも、儀式の時の雛壇としての役割をになうものだったのだ。
 きっとこの雛壇に、偉い人順に並んで座ったんだろう。
 そう考えれば納得がいく。

 この遺跡には、巨大な球技場があった。
 サッカー場よりも、もっと大きい。縦に百五十メートルくらいはあった。
 ボールを入れるゴールが、ものすごく高いところにある。
 ここでの試合は、選手たちにとっては大変だったろう。
 ここ以外にも、球技場はいくつもあったらしい。
 いろんなサイズの球技場で、サッカーのような、バスケのような試合をやっていたのだ。
 しかも勝ったほうのチームのリーダーが、その場で首を切られていけにえになったらしい。
 研究者が言うのだから、たしかなのかもしれないが、僕には納得できないものがある。
 いくらいけにえが神事だったとはいえ、自らいけにえになるのは、昔の人でも嫌だったんじゃないかなぁ。

 遺跡が広大すぎて、帰りの道で迷子になってしまった。
 他のツアーのおばさんたちに、道を聞いて、なんとか集合場所にたどりついたけど、集合時間に大幅におくれてしまった。
 みんなに迷惑をかけたので、ひたすら謝る。
 マヤの遺跡にまできて、遅れをあやまることになるとは、締め切りに遅れて毎度謝ることになっている、脚本家の悲しい癖なのか。

『会長さんとお友達』

 三日目は、コバ遺跡とトゥルム遺跡。
 八時前に迎えがくることになっていたが、電話で起こされた。
 寝坊だ。
 もう一組のお客を迎えにいってくるので、その間に準備してくださいということになる。また謝った。

 今回は、昨日よりも一回り小さいバンになる。
 昨日一緒だった年配のFさんご夫妻と一緒。
 観光会社の日本人の若い女の子のガイドが二人、研修でついてくる。
 海外で仕事をする日本女性は、日焼けで真っ黒。たくましい。

 まだ三時間近く走る。
 ジャングルの中をいくので、変化が少なくあまり面白くない。
 今日はFさん御夫婦と、話しながら遺跡を目指した。
 埼玉に本社のある自動車部品の会社の会長さん夫婦だった。
 メキシコに工場があるので、だんなさんは仕事でメキシコによく来ているらしかったが、今回は奥さん孝行でカンクンに観光旅行にきたのだという。
 ほがらかな御夫婦だ。
 僕も話し相手ができて楽しくなってくる。

 ここにもでっかいピラミッドがあった。
 どうやらツインタワーのようになっているしらいが、もう一つはまだ草木に覆われた山のまま。
 一つの方だけが発掘され、ほぼ復元されている。
 そこに登ったら、ジャングルの中に、あちこちに盛り上がったようなところが見える。
 それらも遺跡にちがいない。

 マヤ人は、見事な舗装道路をつくっていたらしく、そのあともあった。
 車輪は使っていなかったらしいが、舗装道路はなんのためのものだったのだろうか?
 まさか飛行機の滑走路なんてことはないよね。
 でも、そんなことを考えると楽しい。

 ジャングルの中の遺跡は、風化が激しく、石灰岩にきざまれたレリーフとかもほとんど消えていた。
 この遺跡も広大なので、自転車の前に二人分の座席をつけた、逆リヤカーみたいな乗り物で移動する。
 この人力車は快適だ。

 テュラムの遺跡に移動。
 ここはカリブ海にのぞむ、マヤ最後の遺跡と呼ばれている。
 四方を壁にかこまれた都のあと。
 でも、僕には都というよりは、前線基地のように思えた。
 マヤ人たちがカリブ海からやってくる外敵に備えてつくった城砦。
 そんな感じ。
 絶壁を降りていくと、そこには美しい浜辺があり、観光客たちが海水浴をしている。
 あちこちに猫くらいの大きさのでっかいトカゲ(?)がいる。
 すでに見慣れてしまったが、日本で見たならば、飛び上がるだろうなぁ。

『島に行く』

 四日目、これでカンクンは最後だ。
 あとはさっさと東京にもどるだけ。
 今日は予定がなかったので、近場をブラブラする。

 バスでフェリー乗り場に行き、三十分海の散歩。
 イスラ・ムヘーレスという島に渡った。
 ここはまるで新島って感じ。

 浜辺には2年前のハリケーンのなごりが、まだあった。
 そうとうひどかったらしい。
 観光客がみんな水着姿で歩いていて、田舎の海水浴場って感じ。
 浜辺沿いには、海の家みたいなものがたくさんあった。
 一時間いて本土に戻った。

 最後に、ホテルの前のビーチで、ついにおれも海に入った。
 十分ほどだったけど、今年初の海でウォーキング。
 カリブの海は、ぬるかった。

 僕の長い旅行レポートを読んでくださって、ありがとうございます。
 東京に帰ったら、また脚本修行だぜ。

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コメント

ジャッキーさん、メキシコの取材旅行お疲れ様です!!

旅のレポート、最後まで読ませていただきました。
前回のレポート同様、今回も素敵な旅の記録を
見せてくださって、ありがとうございます。

自分は生まれてから約20年間日本から出たことがないので
空想旅行ができて楽しかったです☆

それに、現代のメキシコの社会事情や
数多くの遺跡の存在を知ることができたので
とても新鮮味のあるレポートだったと思います★

ポケモンが現地の方々にも知られていることを聞いて、
なんだかちょっと嬉しくなりました。

日本で生まれたポケモンが世界に広まって
たくさんの感動を与えてくれているのだと思うと、
『ポケモンを好きでよかった』と心から思える気がします!

ジャッキーさんは、もう東京に到着されましたでしょうか?
遠い異国の地でのお仕事、本当にご苦労様でした。
ゆっくりお休みになって、これからもガンバってください(^-^)

投稿: Taka☆ | 2007年4月 5日 (木) 22時50分

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