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2007年5月25日 (金)

おねがい放課後

ハイバイの公演『おねがい放課後』をアゴラ劇場に見に行ってきました。
昨日が初日だったので、六月三日までやってます。

ハイバイは、僕がこの三年間、一番注目している劇団。
このブログにもときどき出てきます。

今回は劇団青年団の重鎮、志賀廣太朗さんが主演です。
志賀さんの、大学生姿、必見です。
こんなの二度と見られません。

役者陣も、レギュラー出演の金子岳憲や永井若葉をはじめ、みなさんすごく存在感のある人たちばかり。
今回僕は、エキセントリックな演出家役をやった古館寛治さんに、大注目。
その異様なテンションとリアリティが、ものすごかった。
キレ芸と言っては古館さんに悪いけど、一つのキャラクターをものにした感じ。
一番のもうけ役です。

公演終了後にアフタートークショーがあって、作演出の岩井秀人とそのお母さんがステージに上がって、ひきこもり男だった岩井君と、彼の書く世界についての話があった。
これも面白かったぁ。

臨床心理士である、岩井母の話で、興味深いものがあった。
ひきこもりだった息子が、二つ目の高校に始めて行く日。
高校生岩井は、突如として頭を剃ったというのだ。
「そんな頭じゃ、学校行けないんじゃない?」
と、言う母。息子は、
「この頭だから、みんなは俺を見るんだ」
と、外に出ていったらしい。

『本当の自分を見られたくない人は、意図的に見られる部分を作ることで、心が安定することがある』
臨床心理士である母は、そのことに気づいて、治療にとり入れたと言う。
外に出ることが怖かった人が、頭を金髪にすることで、それが緩和されることになった人もいるらしい。

その話を聞いていて、スッとふにおちた。

顔に異様なピアッシングをしたり、奇抜なタトゥーを体に入れる人が増えている。
そういうことに惹かれる人の無意識について。

本当の自分を人前にさらすのが怖い。
そんな深層心理がもしかしたら、彼らにはあるのかもしれない。

もちろん、本当の自分をさらけ出している人なんて、現実にはいない。
人は多かれ少なかれ仮面をかぶって生きている。
社会に適合することの出来る仮面を。

そんな仮面をつけるのも嫌。
でも、やっぱり何か仮面をつけたい。
それがあると、ちょっと安心する。
そんなちょっと安心が、ああいう行為の深層にはあるんだろう。

思春期の子供たちが、奇抜な格好をしたりする心理にも、そういう奥があったんだよね。

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