« 2007年12月 | トップページ | 2008年3月 »

2008年2月27日 (水)

恋する妊婦

風間杜夫と小泉今日子主演の舞台『恋する妊婦』を見てきた。
作演出は、岩松了。劇場は、シアター・コクーン。

鳥栖出身の女優、西山水木さんと一緒にでかけた。
西山さんは、実は、僕の鳥栖高校の同級生。
彼女が舞台の道に進んでくれたおかげで、僕もたくさん舞台関係者と知り合いになった。
持つべきものは友人だ。
今回も、西山さんに誘われたのだった。

作家の岩松了さんは、演劇界ではひっぱりだこの人気作家。
独特の語り口を持っている。
僕は今まで見る機会がなかったので、楽しみにして出かけたのだった。
キャストも豪華だ。
風間さんや小泉さんの他にも、大森南朋や、鈴木砂羽、荒川良々、そして小劇場界の人気者が集まっている。
チケットがなかなか取れない状況になっているらしかった。

二階席でも一万円くらいするチケットが完売の状況って、すごいなと思う。
東京は、演劇好きの人でいっぱいだ。
僕の席は、二階席の前から二番目だった。
ここからでは肉眼じゃ、キャストの顔はほとんど見えません。
それでも舞台全体が見わたせます。

で、芝居の内容はというと、いま一つでした。
たしかに脚本は良くできていて、キャストも豪華なんだけど、二階席までには、なかなか舞台の雰囲気が伝わってこないんですよね。
きっと客席の前の方の人たちにとっては、すばらしい出来だったのかもしれませんけど。

これはひとえに、今回の芝居の内容と演出が、小さな空間向きのものだったからじゃないかと思いました。
人間のリアリズムを基本にした演出だと、遠くまでは、どうしても届かないんですよね。

その証拠といってはなんですけど、芝居の劇中劇で、役者たちが大衆演劇の時代劇をやってくれるんですけど、そのシーンの方が、二階席からは断然光って見えてしまっていました。
やはり昔からの大衆演劇の方法のほうが、客席への訴求力が大きいということを、実感したわけです。

あくまでもこれは僕の独りよがりかもしれませんけど、リアリズムの手法は、小さな劇場でこそ有効なんじゃないかと思いました。
今回の芝居は、コクーンという大劇場には向いてなかったんじゃないかと。

リアリズムの芝居は、小さな小屋が向いている。
昨日見た、『ゲアリーズ・ハウス』が五十人も入れば一杯になる劇場でやっていたから、なおさらそう感じたのかもしれません。

終演後に、近くの居酒屋で、風間さんや、西山さん、山崎ハコさん、田中利花さん、風間さんのマネージャーの川村さんたちと食事をご一緒することができた。
芝居の話しでもりあがる。
山崎ハコさんからは、新作のCDをもらってしまいました。
出会いを作ってくれた友人に感謝。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月26日 (火)

ゲアリーズハウス

オーストラリアの劇作家デボラ・オズワルドが書いた芝居『ゲアリーズ・ハウス』を見てきた。
楽天団プロデュース公演。演出・和田喜夫。
劇場は、中野あくとれ。

自分の公演が終わったので、ようやく人の芝居を見に行くことができるようになりました。
友人の明樹由佳さんが出演しているので、彼女めあてに行ったのですが、この芝居すばらしい出来でした。
デポラの脚本が本当に良く書けている。
ネグレクトや虐待により、心に大きな傷を持った人たちのリアリティ。
傷ついた人、絶望した人たちが、現実につぶされ、また再生して行く姿を、見事に描いている。
そのなかに、脚本家の祈りが見える気がした。
人に世界に、再生して、未来に向かって欲しいという、優しい作家の視線を感じた。

本来英語で書かれたセリフを、日本語に翻訳して芝居にする作業は難しい。
言葉のリズムが、英語と日本語ではまったく違うから。
英語の芝居を日本語でやると、英語版よりは、かなり長くなってしまう。
演出家とキャストは、この問題を、脚本をスリム化することでクリアしていた。
脚本の本質を変えることなく、すべて伝えていたと思う。

このソワレの公演に、作家のデボラがオーストラリアから駆けつけて客席にいた。
終演後の居酒屋で、僕はデボラと話す機会にめぐまれた。
おなじ作家として、ものすごくシンパシーを感じた。
彼女も、戯曲と同時に、テレビや映画の脚本や、子ども向けの芝居や小説などを書いているそうだ。
テレビの仕事では、なかなか自分自身が満足することはできないって言っていた。
直接観客からのリアクションやパワーが感じられる舞台が大好きらしい。
それは、僕も同感。

演出家の和田さんや、燐光群の作家演出家の坂手さんともいろいろ話すことができた。
いい夜だったなぁ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月25日 (月)

公演終了

東放学園高等専修学校5期生の卒業公演『トビラ』は無事に終了しました。
ありがとうございました。
三日間で、四百名以上のお客さまに来ていただき、本当に感謝しています。
一週間前には、人に見せられるものになるのかどうか不安でしたが、結果的には、すばらしい仕上がりになりました。
見ていただいた方たちには、よろこんでいただけたのではと思ってます。

終演後に、高校生たちから花束をいただきました。
うれしかったなぁ。

僕が、高校生たちと芝居をやる動機は、少しでも身近の人たちを変えることができたらと、だいそれたことを思ったからでした。
芸術家として作品をつくるからには、その作品が、どのような形でも、受けての人たちの心にかかわれたらと思っているわけです。
脚本や、小説という、間接的に人と関係する媒体だけではなく、じっさいに人と交わりながら、おなじようなことをしたいと思ったのでした。

芝居をするということは、自分ではない人がつくったセリフを、自分の口で、自分の言葉として発して、それを聞くという行為が必然になります。

舞台で言葉をはっするとき、たとえそれが他人が書いたセリフでも、自分の言葉として言えなかったら、それはすごく不自然なセリフになってしまいます。
言葉を信じていなければ、いい芝居はできません。

僕は、高校生たちに、自分が発することになるセリフを、自分のものとして感じてもらえるようになったらと思っています。
今回の芝居でも、いろんな言葉を、彼らに言ってもらいました。
文字にするだけでも、照れくさかったり、口に出すのは、とても恥ずかしかったりする言葉の数々です。
ラストシーンでは、こんなセリフを彼らは口にします。

夏子「きっと、未来は変わる……」
弥生「あたしたちが、夢見るように」
初音「きっと、未来は変わる」
和音「あたしたちが、信じるように」
睦美「きっと、未来は変わる」
秋子・夏子・睦美・弥生・五月・初音・和音「あたしたちが、望むように」

僕は高校生たちに、この言葉を信じて卒業して行って欲しかったんです。
この言葉たちを、本気で言えた彼らの中では、きっと何かが変わったんじゃないかと思います。
最初の稽古では、どうしても照れくさくて、言えなかった言葉を、本気で言えたんですから。

僕も、彼らのおかげで、いい脚本が書けました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月24日 (日)

あと一回でーす

公演、二日目、無事終了しました。
残りは、ラスト1ステージ。
もっと公演やってもいいくらいの出来なので、もったいないなぁという気持ちと、ほっとするような気持ちが交錯。

Aキャストは、昨日はマチネでメインが終了だったので、集中したいい芝居をしてくれました。
終わったあとには、涙も。
ぼくも、もらい泣き。

Bキャストは、ソワレが初演。
緊張のせいか、ミスが続出。
ちょっと不満でした。

お客さんは、ほとんどが一回しか見に来れない人たちばかりなので、いい舞台を見せたい。
やはり、質がかわってしまうのが、まだまだです。

自分も反省。

終演後は、芝居の仲間が来てくれていたので、またうどん食って帰りました。

さぁ、今日は、マチネのみで総て終了。
まだご覧になってないかたは、ぜひ新宿においでください。
今日は、混みそうな気がする……

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月22日 (金)

芝居、開幕でーす

突然ですが、今日からに新作の芝居を新宿で上演いたします。
東放学園高等専修学校の高校生のために書いた、コメディです。
タイトルとストーリーは、以下の通りです。

『トビラ  ~未来は、今でできている~』
 2081年の未来。老人ホームに偶然あつまった老婆たち。彼女たちは、大昔、おなじ高校のチアリーダー部の仲間だった。
 彼女たちには、忘れられない共通の思い出があった。リーダーの初音が卒業を前にして、交通事故で死んでしまったことだ。
 もう一度、初音に会いたい。そして、できることなら彼女を救いたい。それは副部長だった夏子の夢だった。
 そこにひ孫の夏樹が、ポンポン型のタイムマシンを持って駆け込んでくる。
「おばあちゃん、ついにタイムマシンが完成したよ!」
 ついにおばあちゃんたちの、時を超えた冒険が始まる。過去に戻って親友を救うのだ!
 しかし、時間管理局は、おばあちゃんたちを阻止しようとする。
 歴史は変えられるのか!? 変えちゃっていいものなのか!? そして、おばあちゃんたちの体力はもつのか!?
 タイムマシンで過去に戻れる時間は、たったの二十分だけなのだ。

  SF青春ドラマです。
公演日程は、2月22日(金)が、18時会場、18時30分開演。2月23日(土)が13時30分会場、14時開演。18時会場、18時30分開演。2月24日(日)が、13時30分会場、14時開演です。
公演場所は、新宿駅西口から徒歩5分の、SPACE107。
http://www.space107.info/access.html
入場料は、無料ですので、もしお時間ありましたら見に来てください。
若さが弾けてます!
劇場でお待ちしてます。
よろしくお願いします。
園田英樹

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月18日 (月)

稽古場で怒る

僕だって、ときには怒ることがあるんです。
昨日、稽古場で、ついに爆発してしまいました。
生徒たちの稽古態度が、目に余るものがあったので、ついに自分が押さえられなくなってしまい、稽古場を飛びだしてしまいました。
演出家がいなくなった稽古場では、当然、稽古はストップ。
原因を作った生徒は、泣きだすしまつ。

僕もおとなげないなぁとは思ったんですけど、本番まであと五日、ここでみんなの気持ちを引き締めるためには、こういう荒療治も必要かなと思って、三時間帰りませんでした。
その間に生徒の数人は、泣きながら謝りにきてくれました。
別に彼らは謝るようなことはしていないわけで、僕は困ります。
今度は、なだめるのが大変。

そのあとの稽古は、いままでで一番しまったものになりました。
高校生くらいは、いかにメンタルな面が大きいかですね。
本当に、いい芝居になりました。
自信を持って、お見せできることができます。
たぶん、高校生レベル(U18)では、日本代表じゃないかとも思います。
ちょっと身びいきですけど。

あとは、ゴールを決めるだけ。
日本代表、がんばれ!
Srimg0071

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月14日 (木)

稽古場日記2

Sd1000010 ブログの更新がおろそかになっているのは、連日稽古場に缶詰状態だからです。
すみませーん。

僕が高校生と芝居をつくっている高校は、高等専修学校。
普通の高校とはちょっと違う。
専門科目をやっている。
三年間、演劇中心でやってきた子もいる。
音楽やってきた子もいる。
だから、けっこう出来る子もいるけど、はじめて舞台に立つ子もいる。
それらの質を、全体的に高めていかなければならないのは、気を使う作業になる。

公演を前にして、連日の十時間に渡る稽古をやっているので、ぐんぐん良くなってきた。
チアリーダー部があるので、当然、ダンスシーンもあります。
ダンスの練習のときだけが、僕が休めるとき。

仕事もしなきゃならないので、もうがんばるしかないさー。
いい芝居が出来そうなので、ぜひたくさんのお客さんに見てもらいたいと思う。
お時間ある人は、ぜひ来てくださいねー。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月10日 (日)

稽古場日記1

高校生の公演は、じつに動員力がありません。
そりゃそうですよねー。
アマチュアの高校生のお芝居を、わざわざ見に来てくれるのなんて、同級生から家族くらいです。
しかし、家族でも、ちかごろは来てくれなかったり、だいたい家族の人数が少なかったりします。
ましてや、この学校は、同級生が少ないんです。
したがって、観客動員力がありません。
遠くから、通学してる子も多いので、なかなか地元の人を呼ぶのも大変らしいのです。

僕としても、ガラガラの観客席でやるのは、寂しいので、これからあと十日は、観客動員にむけての活動をブログでもやりたいと思います。

まずは稽古場レポート。

今日は、十時間稽古でした。
朝の九時半に集合して、夜の19時半まで。
トータルで十時間、稽古してました。
いままで稽古が足りてませんでしたけど、これからの約十日で取り戻すつもりです。

さすがに僕は、集中力、体力とも後半は、ばててしまいましたが、高校生は若いです。
最後の一時間は、ダンスの特訓だったのですが、みんな疲れ知らずで、踊ってました。
若さってすごいなぁと思います。

そして、今回の芝居のストーリーは、こんな感じです。

『トビラ  ~未来は、今でできている~』

 2081年の未来。老人ホームに偶然あつまった老婆たち。彼女たちは、大昔、おなじ高校のチアリーダー部の仲間だった。
 彼女たちには、忘れられない共通の思い出があった。リーダーの初音が卒業を前にして、交通事故で死んでしまったことだ。
 もう一度、初音に会いたい。そして、できることなら彼女を救いたい。それは副部長だった夏子の夢だった。
 そこにひ孫の夏樹が、ポンポン型のタイムマシンを持って駆け込んでくる。
「おばあちゃん、ついにタイムマシンが完成したよ!」
 ついにおばあちゃんたちの、時を超えた冒険が始まる。過去に戻って親友を救うのだ!
 しかし、時間管理局は、おばあちゃんたちを阻止しようとする。
 歴史は変えられるのか!? 変えちゃっていいものなのか!? そして、おばあちゃんたちの体力はもつのか!?
 タイムマシンで過去に戻れる時間は、たったの二十分だけなのだ。

  てな感じの、SF青春ドラマです。
公演日程は、2月22日(金)が、18時会場、18時30分開演。
            2月23日(土)が13時30分会場、14時開演。
                         18時会場、18時30分開演。
            2月24日(日)が、13時30分会場、14時開演です。
公演場所は、新宿駅西口から徒歩5分の、SPACE107。
http://www.space107.info/access.html

入場料は、無料ですので、もしお時間ありましたら見に来てください。
若さが弾けてます!

もし、来られるようでしたら、僕のほうに直接コンタクトください。
劇場でお待ちしてます。
hideking922@yahoo.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 9日 (土)

公演情報

公演まで、あと十日あまりです。
まえにも書いた、高校生とつくっている芝居です。
東放学園高等専修学校というところで、この五年間、ストレートプレイの卒業公演の演出を担当しています。
オリジナルの創作劇です。
もちろん脚本は、僕が書き下ろしました。

世界の人が見てくれる、ポケモン映画を書いているかと思えば、百人くらいしか入らない小屋でやる高校生の創作劇も同時に書いているという、このギャップを、自分でも楽しんでいます。

どちらも大変な作業には変わりないんですよ。
そりゃあ、もう七転八倒です。

とくに高校生との舞台作りは、彼らがまだ幼いので、創作以外にも心を配らねばならないところが多いです。
教育的なこともふくまれるので、ただいい芝居を作るということにだけ集中していればいいとはなりません。

もうほんとに、こういう高校生と毎日顔を突き合わせている、学校の先生方のご苦労がわかります。
それぞれ問題を抱えている子供も多いですしね。

今日からは、朝から夕方までの稽古が続きます。
ほとんど、この十日で芝居を作らねばなりません。
でも、だらだらやっているよりは、集中してやるほうがいいのです。
若い彼らを信じて、突き進もうと思います。

タイトルは、『トビラ ~未来は今でできている』
      作演出・園田英樹
公演日程は、2月22日(金)が、18時会場、18時30分開演。
            2月23日(土)が13時30分会場、14時開演。
                         18時会場、18時30分開演。
            2月24日(日)が、13時30分会場、14時開演です。
公演場所は、新宿駅西口から徒歩5分の、SPACE107。
http://www.space107.info/access.html

入場料は、無料ですので、もしお時間ありましたら見に来てください。
若さが弾けてます!

もし、来られるようでしたら、僕のほうに直接コンタクトください。
劇場でお待ちしてます。
hideking922@yahoo.co.jp

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年2月 2日 (土)

脚本コンクール

脚本家協会からの依頼で、毎年、シナリオコンクールに応募された、脚本を読んでます。
下読みというやつです。
選考委員が、全部のシナリオを読むわけにはいかないので、協会員が総出で読んで、一次審査をするんです。

実は、この作業は気が重い。
読みたくて読むんじゃありませんから。
それに審査って、好きじゃないんです。

応募された作品は、ほとんどが力作に間違いないんだけど、力作=傑作ではありません。
完成度が低くても、面白ければいいんだけど、そういうものには、なかなか当たりません。
面白いものを書くのって、本当に難しいですね。

これは自分自身の問題でもあるので、切実です。
面白いものを書きたい。
読んでくれる人を失望させないものを書きたい。
心から、そう思ってます。
当然のことですけどね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年12月 | トップページ | 2008年3月 »