映画・テレビ

2008年3月18日 (火)

バンテージポイント

友人からすすめられたので、映画『バンテージ・ポイント』を見に行ってきた。
サスペンススリラーアクション映画。
監督、ピート・トラビス  脚本、バリー・L・レヴィ
出演、デニス・クエイド、マシュー・フッォクス、フォレスト・ウィテカー、ウィリアム・ハート、シガニー・ウィーバー。

面白かったァ。
大統領の暗殺計画とその実行を、8人の視点から描くという、ちょっと変わったスタイル。
今までもこういうスタイルの映画は、いくつかあったけど、8つの視点がラストに向かって盛り上がっていくサスペンスアクションを堪能しました。
『24』とか好きな人やアクション映画ファンには、おすすめですねー。

こういう映画を見て思うのは、やっぱり自分はアクション映画が大好きなんだということ。
ほんと好きです。
もうすぐ公開される『ランボー』とか『インディ・ジョーンズ』とか、絶対見に行きますね。
スタローンも、ハリソンもたぶん60歳過ぎてるはずなのに、がんばってるなぁ。
老人アクションムービーだよね。

でも、往年の大スター、ジョン・ウェインも老境に入って『マックQ』とか、『ラスト・シューティスト』とかアクションにこだわってがんばってましたよね。
アクションでスターになった人は、最後までアクションにこだわって欲しいと思うのが、観客の願望なんでしょうね。
その願望に応えるのが、スターなんでしょう。

僕もアクションにこだわって脚本書いて行きたいと思います。

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2007年12月29日 (土)

スーパーの女

51xm30gnjel_aa240_1 NHKのBSでやった『スーパーの女』を見ました。

監督脚本・伊丹十三、主演・宮本信子

  公開は十一年前。なぜか見逃してました。
  いやー、面白かったなぁ。
 脚本が良くできてます。もちろん演出も見事。
 いまさらながらに伊丹監督に拍手です。

 今年は食品偽装問題に揺れた年でしたが、この『スーパーの女』には、偽装問題の核心が見事に描かれていて、ものすごくタイムリーでした。
 この映画を見ていたら、食品偽装なんてしちゃだめだってこと、誰にでもわかるのに。

 偽装問題とかを別にして、一本の映画として、エンターテイメントだし、笑えるし、痛快だし、言うことなしでした。
 脚本の構成は、ほんとにお手本になります。
 このままハリウッドでリメイクしても、十分当たると思うなぁ。
 ただし、アメリカと日本では、スーパーの実情がかなり違うとは思いますが。

 クライマックスへの持っていきかたが、少々強引な気もしますが、映画的なしかけとして観客を楽しませようという、作り手のサービス精神があるので、まったく気になりません。
 いや、逆に、こうでなきゃって感じです。

 エンターテイメントとは何かを、教えてくれる作品の一つですね。

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2007年5月 6日 (日)

ミステリー映画

市川崑監督が撮った、横溝正史原作のミステリー映画シリーズをNHKのBSで放送していたので、4本たてつづけに観た。
七十年代に制作された当時にも、劇場で観ていたのだが、あらためて見直すと、いろいろと感じるところも違う。ストーリーも、ほとんど忘れていたので、新作を観るように楽しめた。

ミステリー映画というのは、脚本家としては一度は書いてみたいジャンルだ。

観客に、犯人探しのゲームをしかけつつ、ドラマとしても、しっかりとした作品を書く。
これは脚本家にとって、最大のチャレンジの一つだろう。

市川監督の、映像美あふれる映画の数々を観ていると、そんな思いがたかまってくる。

実は、僕はミステリー小説が大好きで、子供のどきから一番読んでいるジャンルなんです。

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2007年3月13日 (火)

タイムマシン

昨日は、映画を見た。
『バブルへGO』
新宿バルト。

バブル時代の雰囲気はよく再現してて、現代から過去にもどった女の子とバブル男のギャップコメディは面白かった。
ただ元SF研究会の僕としては、タイムパラドクスの問題とかどう解決するのかと期待していたんだけど、そのあたりはあっさりしていて、ちょっと食い足りなかった。

主演の広末涼子は、よかったなぁ。きれいだし、ダンスも見せてくれる。
その他のキャスティングもいい。
面白くなる要素はたっぷりなのに、もう一つヒットしてない雰囲気なのは、なぜなんだろう。(ヒットしてたらごめんなさい)

タイムマシン物は、大好きなんだよね。
やっぱり時間を越えて、別の時代に行くって、永遠のロマンだし。
大好きなネタだから、応援したいんだけど、好きだからこそ、あらも気になったりして。

脚本家としては、そこを考えてていくと、今度は自分で書くときのヒントになります。
作品を観て、不満に思ったところは、その作品からの貴重なアトバイスだと思って、きっちり覚えておきたいもんです。
この作品からも、いただくところはたくさんありました。
サンキュー。

追加。
DVDで、かつて岡本喜八が日本テレビで作った戦争アクションドラマの『遊撃戦』を見た。
日本軍のはぐれ者部隊が、中国で大暴れするというもの。
今じゃなかなかこういう作品は作れないかも……。
でも、面白かった。
脚本も、意図がはっきりしていて、しぶいっす。

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2007年3月 6日 (火)

物語のラストについて

ひさしぶりに映画館のはしごをした。
新宿に新しくできたバルト9というシネコンで、ケビン・コスナーの『守護神』
つづいて、歌舞伎町に移動して、アンディ・ラウの『墨攻』。
両方のタイトルあわせて、漢字五文字。
漢字つながりの、映画鑑賞でした。

両方とも、けっこう面白かったなぁ。

で、今日は、この二本を題材にして、映画の終わり方について書いてみたいと思います。

『守護神』の脚本は、ハリウッド式(そんなものがあるとしたらだけど)の典型的な構成法にもとづいています。
観客の期待を裏切らないのが、この法則にもとづいた脚本のいいところなんだけど、逆にいえば、ちょっと映画を見慣れた客には、先が読まれてしまうというのが、弱点です。
 まぁ、王道といえばそうなんですけど。先を読まれても、それがどうしたっていうくらいの、迫力と勢いで乗り切るのが、ハリウッド映画です。
 物語は、これしかないだろうという形のラストを迎えることになります。(見てない人のために、詳しくは書きませんけど)
 たぶん脚本家は、この脚本を書き始めたときに、このラストを想定していたはずです。
 そこに向かっていく構成になってます。
 しかし、そのラストが観客にできるだけバレないように書き進めるわけです。
 そうはならないよ、ならないよって、観客にささやきながら。
 で、見終わったときに、やっぱそうなったかァ、って思われるのは、オッケーなわけ。

 そこで、今回の覚書。
『王道のラストに向かうときは、そうならないよっていうふりを、直前まではしておかなけれならない』
 うん、これは覚えておいて損はないぞ。

 で『墨攻』の方は、脚本家がラストをかなり悩んだんじゃないかなと思う終わり方をしています。
 この作品は、原作があるので、それがどうなっているのかを僕は知らないので、あくまでもこれは僕の推測ですけど。
 観客の立場からすると、いまひとつスカッとしない終わりかたなんですよ。(詳しくかきませんけど。見てもらえばわかります)
 純粋のこの映画が伝えようとしているテーマを押し出すためには、この終わり方は、正しい終わり方だとは思うんですけど、エンターテイメントとしての終わり方は、もう一つの終わり方をしてもよかったのではと考えました。
 脚本家も演出家も、ここにはかなり悩んだんじゃないでしょうか。
 いち観客としての僕は、もう一つの終わり方をして欲しかった。もしくは、観客にゆだねる終わり方もあったのではと思いました。
 はっきり書いてないので、なんだかよくわからないかたもいらっしゃるとは思いますが、ごめんなさい。

 とにかく物語は、ラストが大事です。
 ラストしだいで、お客が気分よく劇場を出れるかどうかが変わります。
 脚本書くときは、このことを覚えておきましょう。

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2007年3月 2日 (金)

ドリームガールズ

映画『ドリームガールズ』を見てきたぞ。
60年代のモータウンレコードやシュープリームスを題材にした、ミュージカル舞台の映画化。
ミュージカル好きとしては、行くしかありません。

ショービジネスの舞台裏と、歌にかける人間たちを、うまく脚本におりこんでいて、ちょっとやられたって感じ。
そしていまさらながらに、ボーカルの力を感じました。
とくにアカデミー助演女優賞をとった新人のジェニファー・ハドソンの歌唱力はすごかった。
圧倒されました。

脚本の視点から見ると、うまく歌を構成しているのに感心。
孤独を歌いあげているシーンのあとに、ちゃんと拍手が聞こえても自然なように構成してたりするところも、小技きかせてるな、にくいよって感じ。

エディ・マーフィが、ソウルスターを演じてるんだけど、彼だけがスター過ぎて、映画の登場の中の登場人物というより、エディがパロディでやっている風に見えてしまったのは、僕だけでしょうか。

映画の前に、去年高校で卒業公演を一緒にやって、専門学校にすすんだ子が出演している、発表会を見に行ってきた。
芝居自体は、ちょっと難しい脚本だったので楽しめなかったけど、教え子たちはこの一年で成長している姿を見せてました。
あの子が、ここまでできるようになったかぁ。
感慨を胸に芝居を見てました。
まるで親の気分です。

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2006年12月21日 (木)

役者魂

『役者魂』は、フジテレビで放送中のドラマ。
シェイクスピア役者とマネージャーが、転がりこんできた子供たちと家族になっていくというホームコメディドラマ。
いちおうシェイクスピアファンとしては、見なきゃと思い、ここまで見続けてきました。

おとといの放送に、知り合いの役者さん、ヤマちゃんこと、山崎清介が出演してて、なんか嬉しくなってしまった。
ヤマちゃんは、知る人ぞ知る、日本でもっともシェイクスピアを愛する役者の一人。
独自の演出で、『子供のためのシェイクスピア』をずっとやりつづけている演出家でもある。

シェイクスピア俳優が主役のドラマに、シェイクスピアにかかわっている俳優をキャスティングした、スタッフのこだわりに、ニンマリです。

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2006年10月 7日 (土)

フラガール見たぞー

Fla03 『フラガール』
  見てきました。いやー、傑作でした。
 今年は、邦画の当たり年。
 フラガールは、もしかしたら今年一番のできかもしれない。
 涙そうそうとは、またちがった質の涙がこぼれました。
 さわやかな感動の涙っていうのかなぁ。
 こんな傑作を、若い監督に作られてしまうと、こまってしまいます。
  おれはいったい何をやってるんだってね。
 ほんと直球勝負で完投勝利って感じ。
 最大限の拍手を送ります。

Fla02  主演の松雪泰子さんは、わが出身地、佐賀県鳥栖市の出身。
  イェー。
  郷土の誇りの、大美人!
 うちの田舎は、美人が多いんだよねぇ。
 サガントスの試合にも、フラガールズが来て応援してくれないかなぁ。

 十数人のフラダンスガールズが出演してるんだけど、僕の教え子の一人が、そのメンバーに入ってました。
  去年から今年にかけて、映画の仕事に行ってるって聞いてたけど作品名までは聞いてなかったんだ。これに出てたとはねぇ。彼女も、見事なフラダンスを披露してました。こんないい映画に出演できて、ほんとよかった。

  いい作品を見ると、ほんと刺激受けます。
  おれも、がんばるぞーっ!

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2006年10月 3日 (火)

涙そうそう

『涙そうそう』
映画、見てきました。
沖縄を舞台にした、純愛映画。
平日の二時の回だったのに、渋谷の劇場は六割から七割入ってる感じ。
こりゃあ、ヒットですよ。

ストーリーは、ヒットした歌からイメージした通りのものでしたが、映画としてはすごくよく出来てました。
日本映画全盛期には、こういういい作品がたくさんあったような気がします。
予想していたストーリーではありましたが、予想以上に感動して、泣ける映画にしあがってました。
美しい沖縄の海の風景もすばらしい。

もちろん僕も泣きましたよ。
(ちょっとネタばれになるので、これ以降は注意して読んでね)

子役の女の子がすごくうまいので、その子が泣いて兄めがけて走るシーンで、もう涙腺が緩んでしまいました。
あとは、もう作り手側の意図通りに、涙ポロポロ。
一人で見に行ってよかったよ。
泣いてるところを、知り合いに見られたら、チョー恥ずかしいもんね。

Photo_1 長沢まさみの確かな演技力に驚かされました。
この19歳の女優さんの芝居をちゃんと見たのは、この映画が初めてだったんだけど、いい芝居をやってくれてます。
僕が監督だったら、『グッジョブ!』連発でしょう。

脚本も演出もすごくいい。
このところ日本映画が、ずいぶん盛り返してきているのを実感してます。
『UDON』も面白かったしね。

俺も負けずに、がんばりまーす。
だれか俺に実写映画の脚本を発注してくれー。
いいホン書くよ。
きっと。

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2005年7月26日 (火)

追悼・岡八朗

ネットのニュースにアクセスしたら、岡八朗さんの訃報が載っていた。

往年の吉本新喜劇の大スターだった人だ。
子供のころ、僕が住んでいた九州でも、毎週土曜日は吉本新喜劇が放送されていて、僕はそれを見るのが大好きだった。
そのとうじ、岡さんは、ほとんど主役を張っていて、得意のギャグで、僕を笑わせてくれていた。
僕にとっての吉本新喜劇は、岡八朗だといっても過言ではない。

関東に住むようになって、吉本新喜劇があまり見れなくなったのと、お笑いのスターたちも世代交代がすすんで、岡さんの姿を関東で見ることは、ほとんどできなくなっていた。
それでも、まだまだ元気でいらっしゃるのだろうと思っていたのに……

岡さんのギャグの一つに、自分のくぼんだ目をネタにしたものがあった。
オクメ。
自分の体の、あまりかっこうのよくないところを、逆手にとって、それを誇らしげにギャグのネタにする。
それは少年時代の僕にとっては、衝撃的なことだった。

自意識過剰気味で、自分と人とがちがうことが恥ずかしかったり、自分の容姿を気にするようになっていた僕には、岡さんのギャグは、信じられない光景だった。だが、それが面白いのだ。そして、それをしている岡八朗が、なぜかかっこよく見えるのだ。
そう、岡八朗は、ぼくにとってはヒーローだった。
岡八朗は、新喜劇のなかで、いつも恋をしていた。
そして、その恋は、たいていかなわぬことになるのだが、それでも岡八朗は愛すべき人物でありつづけるのだ。

すばらしい喜劇人が、また一人、鬼籍の人となった。
きょうは岡八朗のギャグを思い出して、もう一度笑いたい。

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2005年7月25日 (月)

消息を絶つ

『消息を絶つ』とは、物騒なタイトルだけど、これはテレビドラマのタイトル。
よみうりテレビで放送されて、ネット配信もされてる、よみうりテレビの番組。
舞台演出家でもある、G2さんの、脚本演出。

その番組に、二人も知り合いが出演しているのだ。
一人は、主役の西村りさ。
もう一人は、バーのマスター役で渡猛。
この西村りさも、高校の教え子。
今年卒業したばっかりの2期生。卒業公演では、お世話になりました。
彼女も、高校の在学中からいろんな芝居に出演して、役者としてのキャリアを積んでた実力派。
これからもっと活躍して欲しい期待の女優さんです。

渡くんは、去年一年間、僕の高校の授業のときにアシスタントをしてくれた、即興男。
これまた卒業公演では、お世話になりました。
いまは東京コメディストアというユニットで、インプロのライブショーをしています。

二人も知り合いが出ているとなると、これはみないわけにはいきません。
関東地区では放送されてなかったので、ネットでダウンロードして第一回を見させていただきました。
URLは、http://bb.goo.ne.jp/special/syousoku/
推理仕立ての、ほとんど個室ドラマ。
まるで舞台をのぞいているような面白さがありました。
われらが西村りさの芝居もたっぷり楽しめます。
推理物なので、解決編が気になるところですが、これはダウンロード有料になるみたい。

これから、こういうネット配信で、新作ドラマなどを見る時代になるんだろうなぁ。
そんな思いが強くなりました。
そういう意味では、この作品は、ネットで見るということをあらかじめ計算したうえで作られているように感じます。
G2さん、さすがです。

ぼくも、脚本家として、いくつかの作品にかかわっているので、ドラマ作りの現場の事情などは、多少はわかっているつもりです。
みんな厳しい条件のなかで、戦っています。
スケジュールとか、予算とか、もろもろね。
そんななかで面白いもの、多くの人に見てもらえるものをつくっていかなければならないというのは、本当に大変なことです。
面白いものをつくるためには、なによりも脚本が大事。
体感脚本講座は、そんな面白い脚本にすこしでも近づけるようにと、がんばる脚本家を応援します。

って、本当は、自分が一番、応援してもらいたいのかなぁ。

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2005年7月17日 (日)

映画公開

IMGP2218 昨日は、ポケモン映画『ミュウと波導の勇者ルカリオ』の公開初日だった。
舞台挨拶のある銀座マリオンに行ってきました。
毎年のことだけど、この日は、いつもドキドキです。
面白さはちゃんと伝わるのだろうか?
お客さんたちは、どんなふうに映画を見てくれるのだろうか?
期待と不安で、いっぱいになってしまいます。

映画館で、映画を見ながら、お客さんたちの反応を感じます。
楽しんでくれてるかどうか。
一番後ろの通路で立ったまま。

実は、毎年、出来上がったものを見ると、あそこはこうしておけばよかった、とか、もっと面白いセリフが書けたんじゃなかったか、とか、構成はこれでよかったのか、とか、いろんな思いが胸に浮かんできて、少し情緒不安定になってしまっていました。
もちろん毎回、映画の出来には満足してはいるんですけど、作り手側としては、反省点はかならず出てくるものなんです。

今年はIMGP2212、情緒安定したまま、見終わることができました。
イメージ通り。
ぼくが脚本を書いているときに、思い浮かべていた映像が、スクリーンの上にきっちりと描かれていました。
面白かったです。

お客さんの反応も上々。
喜んでくれていたみたいでした。
本当に、ほっとしました。

あとは興行成績が伸びてくれるのを祈るのみ。
映画の出来不出来にかかわらず、興行成績が良いか悪いかで、作品作りにかかわった人たちが、満足感を味わえるかどうかはかわってきます。
もちろん成績が良くなれば、みんなニコニコになれるってわけです。
そうなるといいなぁ。

今回の脚本は、実はオーソドックスな構成を取ってはいません。
脚本のルールなんていうものが、もしあるとしたら、そこからはかなり外れたものになっていると思います。
ぼく的には、かなりアクロバット的な脚本でした。
アクロバットは、失敗をしてしまうというリスクもあります。
でも、あえて、それに挑戦してみた作品でした。

でも、そういう脚本アクロバットに、挑戦させてくれた監督に感謝です。
湯山監督の理解と、アドバイスがあったから、できた作品だと思います。
それがなかったら、僕一人では、けっしてできませんでした。

映画初日は、じっさいには、一年も前にやっていた作業のことを、昨日のことのように思い出させてくれるのでした。IMGP2229

メインの声の出演者たちのみなさんと、エンディングテーマ曲を歌ってくれたパフィのお二人の舞台挨拶も、楽しませていただきました。
楽屋におじゃまして、一緒に写真を撮ってもらってはしゃいでしまいました。
みなさん、いい人たちでした。

初日打ち上げが、近くのレストランであったので、行ってきました。
実は、8年目にして、この打ち上げに出たのは、はじめてです。
おいしい中華料理をいただきました。
関係者の人たちの挨拶も、みんな前向きなものばかりで、よかったなぁと思っていたんですが、今度はしだいに来年の作品に対するブレッシャーに感じてきて、少し落ちつかなくなってきます。

これだけたくさんの人たちがかかわっている映画という産業の起点を作らなければならない、脚本家という仕事には、こういう大きなプレッシャーがのしかかります。
でも、それをプレッシャーにしているのは、自分なのだ。
自分の中の不安が、それをプレッシャーにしているんだと、自分に言い聞かせます。
これは応援なんだ。
みんなが応援してくれているんだ。
そういうふうに思って、まずは自分が本当に楽しむこと、目の前にいる、たった一人の人を楽しませること、それを大前提にして、次の作品にとりかかることにします。

今日は、なんだか決意表明みたいなブログになっちゃいました。

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2005年6月21日 (火)

映画館とDVD

 DVDの発売日が早まったせいで、映画館の入場者が減ったという新聞記事を見た。
 映画館でみなくても、DVDで映画を見ればいいという人が増えてているのは、まちがいない。
 かくいう僕も、劇場に行く機会がたしかに減っている。

 映画関係者としては、どうしたら劇場に人を集めることができるかを考えなければならないんだろうと思う。
 『いい映画をつくれば、客は集まる』というふうには簡単にはいかない時代だ。
 どうしたら観客を劇場に呼ぶことができるのか。
 ポケモン映画は、前売り券に付加価値をつけることで、観客動員につなげている。
 こういうことを他の映画でもしかけていかなければならないのかもしれない。
 今回は、映画の動員をふやすアイディアをいくつか考えてみようと思う。

 劇場に行かなければ手に入れることのできないものを用意する。
 たとえば、DVDにおける特典映像的なものを、入場チケットにつける。
 コストが高くなってしまうが、パンフレット代わりに、DVDがついているというのは、かなりお得な感じがするのではないだろうか。

 劇場に、サービスカードのようなものを用意する。
 5回劇場に行けば、1回無料になるようなスタンプカード。
 ふつうの小売店とかでは、こういうサービスをよくやっているが、劇場でもやってもいいと思う。

 メールサービス。
 お客さんに、劇場からの情報がメール配信されるようにする。
 劇場と、個人のお客との関係をもっと蜜にしていく。
 劇場に、ただの映画を上映する場所ということではなく、一つの情報発信基地としての役割ももたせる。

  なかなかいいアイディアって出てこないなぁ。
 僕なんかが考えるようなことは、とっくのむかしに誰かが思いついていて、よかったらとっくにやってるよね。
 今日は、映画館のために、このブログを書こうと思ったけど、なかなか調子が出てきませんでした。
 DVDとうまく、共存していくしかないんだろうなぁ。

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2005年6月16日 (木)

雨に唄えば

『雨に唄えば』
 なんか、気分がダウンしているとき、そういうとき、いくつかの切り抜ける方法がある。
 その一つは、『雨に唄えば』を見ることだ。
 1952年に制作された、MGMのミュージカル。監督兼主演と振り付けは、天才ダンサーのジーン・ケリー。
 共演は、ドナルド・オコーナーとデビー・レイノルズ。
 とりたててドラマがあるわけではなく、ストーリーは、単純なラブコメディなんだけど、おれは、この作品を何回見ても飽きない。
 なんといっても、唄と踊りのシーンが、見事で、見ているだけで、元気になれる。
 こんな映画が、50年も前につくられていて、それをすごくいい状態で、DVDで見ることができるとは、なんといい時代だと思う。
 ある意味、50年前に、ハリウッドのミュージカルは完成しているといっても過言じゃないだろう。
 いまだに、この作品を超える作品があるのかといわれれば、それを探すのが難しい。
 そりゃ、振り付けにしても、音楽にしても、レベルの高いものはいくらでもあるだろうが、この『雨に唄えば』には、ほかのどの映画よりも、幸福感に満ちているのだ。
 フィルムのなかに、幸せがつまっている。
 そんな感じ。
 おれは、この映画の、いくつかのシーンを見ているだけで、自然と身体が動きだし、やる気がわいてくる。
 こんな作品を、おれもつくってみたい。
 重厚なドラマや、人生の機微を表現した芸術もいいけど、なによりおれがみたいのは、幸福感に満ちた作品だ。
 まるで魔法のような映画。そんなものをつくりたい。

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2005年5月27日 (金)

脚本の極意4回目

脚本の極意4回目12801024

  ウワー、大変だぁ。
 トラブルだぁ。
 トラブルをいかにつくれるかが、脚本のおもしろさだって、いい過ぎたのかも。
 って、脚本家にとって最大のトラブルは、締め切りでしょう。
 それさえクリアできゃば、おれは成長できるのだぁ。
 クライマックスを迎えることができるのだぁ。
 そんなことを、ブツブツいいながら、焦ってます。

 そんなときに限って、予定がはいっていたりして、ドタバタしてます。
 昨日は、芝居を見に行く約束を、仕事していてど忘れしていて、劇場に遅れていくという失態を演じてしまいました。

 でも見た芝居は、当たり!
 脚本家仲間の、土屋くんが、脚本演出の『円』の舞台。
 『梅津さんの穴を埋める』(円スタジオ)
 おもしろかったです。
 29日までやっているので、みなさんぜひ見に行ってあげてください。
 円の役者さんは、声優さんとかやっている人も多いので、アニメとかたくさんやってる、ぼくとしては何となく親近感がありました。

 で、昨日につづいて、『脚本の極意4回目』でーす。
スターウォーズの第一作の分析と解説だよ。

経過時間47分(テレビの特別編をもとにしてます)
○悪の巣窟といわれる港町に行くルークたち。
 テレビで放送された特別編では、この宇宙港町の点描風景は、あとから追加されたもの。
 CGの技術が27年前の製作当時にはまだ未熟だったわけ。
 今は、いろんなことができるようになった。監督のイメージを忠実に再現するのに、CGはすごく便利。

○なんで、港にいくのかの理由が、このテレビ版では、抜けてしまっていた。
 宇宙に旅立つために、船とパイロットを探しにいったはず。

○酒場で、オビワンのすごさを紹介。anh18

極意その10……映画は、映像で説明するメディア。キャラクターの説明は、セリフではなく、行動で見せること。ここでは、老人がライトセーバーで悪人を切って捨てるという意外性を使っています。

52分30秒
○ハンソロ登場
 金のために動く、自由きままな凄腕パイロット。
 いわゆるアウトローキャラ。
 ジャバザハットに賞金をかけられて、命を狙われているというところを、西部劇風のパターンで紹介。(ハンソロのトラブル)
 サブキャラ作りの極意を思いだしてください。

○ソロとジャバのシーン(ハンソロのトラブル)
 ここは、テレビ版で追加されているもの。
 ジャバをCGでつくり、合成している。
 このあたり、ちょっとたるいのは、そのせい。監督は、新しい技術を使ってみたかったんだと思う。

60分
○ハンソロの船で飛び立つルークたち。
帝国軍は、R2を追っていて、攻撃してくる。(トラブル)

63、50秒
○帝国軍の戦艦に追いかけられるハンソロの船。(トラブル)
 しかし、ハイパースペースに逃げ込む。

64、40
images2 ○デススター登場(真打ち登場って感じ。ためにためて、いよいよ出てくる、大物悪役ってとこだね。)
 ダースベイダーのバックにいる、黒幕ターキー総督。
 見せしめに、オルデラン星をデススターで破壊すると宣言する。
 大ボスの力のすごさを観客に見せておく。(最大のトラブル)
(敵が強ければ強いほど、それを倒した時に、ヒーローは輝くことができるのである。これは、プロレスの演出でも、よく使われてますな)

○宇宙船で、目的地オルデランに向うルーク、ハンソロ、オビワンたち。
 ルークとハンソロは対立する。(葛藤、トラブル)
 ルークは、フォースの練習をして、その才能の片鱗を見せる。
 ハンパースペースを抜けて、オルデランが破壊されていることを知る。
 デススターと遭遇して、主人公たちは、敵の大きさを知る。
 デススターに、とらえられてしまう、ミレニアム号。(トラブル)
 レイア姫を処刑しようとしていた、総督とダースベイダーは、姫にまだ使い道があると判断する。(トラブル)

76分30秒
○船に隠れているルークたち。(トロイの木馬作戦!?)
 ダースベイダーは、長い間忘れていた何かを感じると言う。(次の作品へのふりですね。実は、ダースベイダーは、ルークの父親だったという事実が次回作でわかるわけだから)

79、30
anh10 ○作戦成功。デススターの制御室に入り込むことに成功。
 オビワンと別行動することになる。トラクタービームの電源を破壊に向かう、オビワン。
 ルークは、R2を守って、反乱軍にとどける目的を優先。

○対立するルークとハンソロ(葛藤)
 R2がレイア姫がいることをつきとめる。
 一目惚れしている、ルークは、すぐに助けにいこうとするが、ハンソロは関係ないと断る。(トラブル)
 ハンソロを金でつって力をかすようにしむけるルーク。

 ここにも、大きなプロットポイントがあります。
 今まで、自分の意志では行動していなかったルークが、はじめて、自分の意志だけで行動を開始します。(姫を助けに行くという自発的行動)
 ここをさかいに、前半のルークと、後半のルークとは大きく変わっていくわけです。

極意その11……主人公は、自らの意志で、事件を解決に導かねばならない。

83分
anh14 ○チューバッカを捕まえたふりして、姫のもとにいそぐ、ルークとハン。
 喧嘩しながらも、同じ目的のために突き進むという、いわゆるバディ物のバターン。
 しかし、敵に見破られて、戦闘になる。(トラブル)
 ムチャクチャやって、切り抜ける。

86、30
○姫を発見するルーク。
 なぜか、姫は、挑発するようなポーズで寝そべっている。
 このあたり、監督の狙いがわかるよね。(どういう狙いなんだよ!?  主人公の下心をくすぐるつもりか……その通り。人間は、高尚な目的だけでは、行動しないということを、観客の多くは、知っています。主人公が、正義のためとかいう、高尚な理由で動いているのではなく、レイア姫への恋心という、下心で動いているのがわかるから、観客は、このルークの一連の行動を、本能的に理解できるわけです)

○ダースベイダーが、ベンケノービがきていることを、フォースの乱れで感じ取る。ここで、ダースベイダーがジュダイの騎士の生き残りであることを説明。(トラブル)

90分
○姫を連れてにげるルーク、ハン、チューたち、追手と戦闘。(トラブル)
○勝気なレイア姫のキャラクターの説明。
 ハンと口げんかして、脱出の手口を指導する。ダストシュートに飛び込む。
○ダストシュート内に、モンスターがいた。(トラブル)
 壁にプレスされそうになる。(トラブル)
 C3に連絡しようとしても、通じない。(トラブル)
 R2が、プレスをやっととめる。C3とのいきちがいで、ちょっと笑わせる。
100
○オビワンは、電源を止めるための、工作をしている。すごく、高さのある場所。
○レイア姫と、ハンソロは、喧嘩する。(トラブル)
 脱出するために、ファルコン号に向かう。しかし、発見されて、銃撃戦になる。レイアは、おとりになったハンソロの行動力に、ちょっと見直す。
○通路の橋がわたれないルークとレイア。しかも、発見されて撃ち合いに。(トラブル)
anh4 ○姫にキスしてもらうルーク。
 姫は、お守りよと言うけど、あんまり説得力はない。なぜ、レイアがキスをしたのかは不明。少年を働かせるために、色気を使ったとも、とれる。あなどれんぞ、このレイア姫は。男を振り回すタイプなのかも。
105
○ダースベイダーとオビワンが対決する。
 ダースベイダーは、かつては、オビワンの弟子だったと、自分で言っちゃったりする。そして、オビワンは、たとえ倒れても、永遠の力で、よみがえると、自分で宣言。ダイアログとしては、かなり強引な展開だ。
○オビワンが、敵を引きつけている間に、ルークたちは、船に乗り込んでいく。
 ルークの目の前で、オビワンは、自らダースベイダーの剣に倒れる。
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○脱出に成功するファルコン号。

  このスターウォーズの分析も、次回の5回目で終了です。
  最後まで、おつきあいしてくださいね。
 さて、いよいよライブ版体感脚本講座の開始が近づいてきました。
  六月二日が、第一回の予定。
 どんなメンバーが集まるんでしょう。
 どんなことをやりはじめるんだろう。
 その報告も、ここで書きたいと思ってます。
 お楽しみに。

 そのまえに29日は、ELITEのパーティ。
 みなさん、どしどしコンタクトしてください。

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2005年5月24日 (火)

脚本の極意1回目

スターウォーズ公開記念sw1

  まもなくスターウォーズの最新作が公開されますね。
  アメリカでは、すでに公開されて、大騒ぎみたいですね。
 日本では、まもなくで夏休みの目玉作品。
 ぼくのポケモンとは、完全バッティングしてます。
 ポケモンは、子供専門になっちゃったけど、スターウォーズのほうは、大人向けを維持して、ここまできました。(これってすごいことです、マジで)
  二十数年にもわたる、シリーズ作品で、映像の進化の象徴ともいうべき、偉大な作品だと思います。
 もう、脚本家としては、うらやましいを通り越して、ねたましいとさえ思える、幸福な作品ですね。

 この大ヒット作を、分析して、参考にしない手はないでしょう。
 スターウォーズへの敬意をこめて、この体感脚本講座では、スターウォーズの原点となった、一作目を分析しながら、脚本の極意を盗んでしまいましょう。

 今回は、連続物のブログになりますよ。
 いままで、僕が書いたことを思い出しながら、読んでみてください。

 おっと、もしかしたらスターウォーズの一作目を見ていない人がいたら、ごめんなさい。

 さぁ、とってもためになる脚本の極意、いってみようか。
 
極意その1……起承転結の『起』は、『いったい何がおきたんだ!?』という感じを出すこと。観客をびっくりさせること。

(映画の経過時間)1~2分
○メインタイトルと同時に、メインテーマが鳴り響き、観客の心をわしづかみにしてしまう。
 この作品は、壮大なSFフィクションなんだと、観客に有無を言わせずなっとくさせてしまう。

○頭ごなしに、巨大宇宙戦艦が登場。
 いきなり観客を、びっくり驚かせておいて、物語に引き込もうという手口がみえみえ。 すごくわかりやすい導入部だと思う。
 巨大スクリーンにいっぱいの宇宙戦艦が、頭ごなしに飛んでくるというのは、それまでに、あまりないアングルだった。巨大さを見せるには、もっとも有効的。

 それにつづいて、はげしい戦闘シーン。
 観客は、考える余地なしに、物語の世界にひっぱられていく。つかみとしては、完璧だね。(『つかんでるかい?』)

○ロボット2体が登場。C3POとR2D2。images3
(実は、こいつらがシリーズの主人公なのかもしれない。スターウォーズのシリーズ全体を通して、出演するのは、このロボットたちなのである)
 脚本家は、彼らに「もうだめだ!」と言わせてしまう。

極意その2……主人公たちにいかにトラブルをつくるかが、物語の作り方としては、いちばん肝心だと言ったことを思い出してください。
 「もうだめだ!」というのは、ある意味で、最大のトラブルでしょ。
 主人公が、いかにそのトラブルを乗り越えていくか、そして、その中で、どう変わっていくかが、面白さを作り出すのです。

4分
○最大の適役登場。ダースベイダー。
○ヒロイン登場。レイア姫。
 悪役のすごい力を見せる。
 敵の目的の提示。(新兵器の設計図を探している)

images4 極意その3……主人公の前に立ちふさがる敵は、大きければ、大きいほどいい。
 敵というのは、最大のトラブルである。乗り越えなければならない壁は、大きければ大きいほど、それを乗り越えた時、その人間は輝くのです。
 主人公をより輝かせるためにも、敵は、強いほうがいいわけ。

極意その4……ヒロインには、華が必要。はなとは、輝きのこと。まわりを明るくするなにかをヒロインは持っていなければならない。
 このレイア姫は、けっして美人ではないけど、全身白づくめという、いわゆる花嫁ファッションで、全編を通している。
 花嫁とは、女性の人生において、もっとも無条件にヒロインでしょ。しかもお姫様だし。

○ロボット2体が、設計図を持って、脱出していく。
(敵は、それを追いかけることになる。やっぱり、ロボットが主人公だったんだ!?)

8分
○敵の口を通して、設定を語らせる。二大勢力が争っていること。
(葛藤とは対立ということ。2大勢力の対立は、大きな葛藤ですね)

ここまでが、全体(スターウォーズシリーズ)の『起』ですね。約8分30秒。

ハリウッドのシナリオの王道には、映画がはじまって10分までに、おもな登場人物を全部出すことという、決まりがある。
あと、1分30秒以内に、メインところはそろうのか!?

○全体の、起承転結の『承』はここから。
 この中に、こまかい起承転結が連続して、映画は作られていくのです。
 ここまでは、シリーズ全体の『起』なので、この一本目の映画の本当の『起』は、実は、ここからなのです。
 今まで主人公が出て来なかったのは、一作目のドラマが、実は、ここからはじまるからだった。ちなみに、ここから映画を見はじめても、ちっとも違和感なく見ることができるはず。_100

 スターウォーズ公開記念1、分析と脚本の極意編、第一回目は、これにて終了。
 つづく。(ドクッ、ドクッ、ドクッと24みたいな効果音あり)

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2005年5月 6日 (金)

ボイストレーニング

 昨日は、日テレの生田スタジオに行って、7月からの新番組に出演する子役(といっても11歳から14歳)の人たち相手に、ボイストレーニングのしかたを教えてきた。

 なんで脚本家が、ボイストレーナーなのと驚かれるかもしれないが、ぼくは劇団主宰者で、19歳のときから劇団でさんざん鍛えられた役者でもあるのです。それにこの五年間、東放学園高等専修学校という芸術系の高校で、演技指導もしてきたので子供のあつかいにはかなりなれている。ポケモンの脚本家ということもあり、子供の受けは相当いい。ある意味、理想的な子役の指導係なのですよ。その番組の関係者が、振り付けの金丸さんを通して、ぼくに依頼してきたのでした。(ちなみにこの番組はぼくの脚本ではありません)

 子供といっても、子役としてのキャリアがあるので、彼らの態度や飲み込みはすばらしかった。こちらとしてもやりやすいことこのうえなし。
 やはり、こういうワークショップ的なものは、教わる側の質によって変わるんだなと痛感。
 教えてる側も、生徒がいいと、がぜん乗ってくるもんです。

 子供たちは、可能性のかたまりというオーラをみんな発していて、一緒にいると自然と楽しくなってきます。
 できるものなら、この子たちの未来を見てみたいと思いました。
 彼らにどんな輝く未来が待っているのか。
 この輝きは、どこまでつづくのか。
 無邪気さと、計算高さと、不安と、自信と、そんなものがいろいろまじった彼らの気持ちをあびながら、数時間を楽しみました。

 ボイストレーニングでもっとも大事なのは、呼吸と姿勢なんですね。
 声も筋肉をつかって出すものなので、ウォーミングアップも大切。

 それってじつは、なんにでもあてはまるものなんです。
 もちろん脚本を書くことにかんしても。

 脚本を書くのに、呼吸と姿勢が大事だとは意外かもしれません。
 あたまを使うためにはエネルギーのコントロールが必要でしょ。
 そのためにもっとも大事なのが、呼吸なんです。

 ぼくは執筆の前に、複式呼吸(丹田を意識した呼吸法)をおすすめします。
 あるきながらでも、座ってもかまいません。
 おへそのしたあたりの丹田を意識して、ゆっくりと呼吸しましょう。

 ようはリラックスすること。からだの余計なところに力がはいらないようにすること。
 そのための呼吸なんです。
 自分のからだの状態をととのえることで、脚本を書くための集中力が生まれます。

 体もストレッチとかやってウォーミングアップするほうがいいです。
 よけいな緊張感を抜きましょう。

 ものを書くという行為は、とくに背中のあたりの緊張状態がつづきます。
 何時間も執筆していると、背中がガチガチになってしまったりします。
 そういう状態がつづくと、集中力も持続しなくなります。
 緊張と脱力(リラックス)。
 これが大事です。

 これってまさにドラマの構成にもあてはまるでしょ。
 緊張状態ばかりがつづいても、観客はつかれてしまいます。
 緊張のあとには、脱力をもってくること。

 ぼくの場合は、脱力が多すぎて、締め切りにまにあわなくなってしまったりするわけですけど。
 反省。

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2005年4月30日 (土)

主人公のつくりかた

主人公の設定をつくりときに、もっとも気をつけなければならないのは、その主人公が観客に気に入られるかどうかいうことです。

主人公に、観客が感情移入できなければ、その作品を最後まで見るのが、すごくつらくなってしまいます。だから、脚本家は、この部分にもっとも気をつかわなければならないってことは、ちょっと前にも書きました。

このことは、実際の人生でも、同じことです。

あなたの人生の主人公は、あなた自身ですよね。

主人公のあなたのことを、あなたは好きですか?

好きになってください。あなたの人生の主役のことを。あなたは、あなたの人生の、いちばんの観客でもあるわけですから。

魅力的な主人公をつくるためには、いろんな主人公を見ることが大事です。今回はハリウッド的な主人公を見てみましょう。

 『ダンスレボリューション』原題は、『ハニー』
 テレビのダークエンジェルに出演していたジェシカ・アルバ主演の映画を、DVDでみました。

 ダンサーの女の子が、振付師として売れっ子になり、青少年育成のためのダンススタジオを設立するためにがんばるという物語。
 随所に、流行のヒップホップミュージシャンとのコラボを入れながら、主人公ハニーが自分の夢に向かって突き進んでいく姿を描く、青春ダンスストーリー。
 構成は、いかにもハリウッド流のものになっている。
 そういう意味では、構成の分析につかうにはいい素材だ。

 魅力的な主人公が提示されて、その主人公の前に、次々とトラブルがふりかかり、主人公はそれをのりこえながら成長していく。主人公とかかわることになるサブキャラクターたちも、少しずつ変化し、成長していくというもの。
 まさに王道。
 ストレートなハリウッド脚本の典型です。

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